2001年から毎年4月11日という同じ日にちにライブをしてきて、20年も経ってしまいました。
この行為はなかなかおもしろく、「バウムクーヘンみたい」と思っています。
切ると積み重なった層の断面が見えるように、一瞬にして感じられるものがあります。
そして、2011年からタイトルを決めてやっていましたが、意図せずとも不思議と流れがあります。
(しかも、ちょっと先の感覚と繋がってタイトルをつけるので、そこから未来が創られていく感じなのです。)
毎年やっているのに色々なことがなかなか決められず、いつもぐちゃぐちゃしているのですが、タイトルだけは一瞬で(直感で?)決めています。(しかも、前の年の秋ぐらいから大体決まっています。なのに告知がギリギリ・・)
去年の夏ぐらいから、ずっと『大きなひとつの丸』かな・・と思っていたのですが、3月には私が変わっているので気持ちも変わっており、『大きなひとつの丸の中で、行ったり来たり。』として、とてもしっくりきました。なので、やっぱり事前に決めないで直前に決められて良かった・・とも思いました。
それにしても、私はいろんなことを自分で決めていなさすぎなのです。
「弾き語りやるといいよ」と言われ始めてみて、「ステージネームつけるといいよ。ギリシャ文字とか可愛い響き多いよ。イメージ的に“μ”(ミュー)とか。」と言われ、ミューにしたけど、表記を迷ってお店に出さなかったら、スケジュールに「mue」と表記されて、「mue(ミュー)」となったのでした。(自分の意志がなさすぎ?笑)
そんな私が、毎年4月11日にはマンダラ2でライブをやる、と決めてきたことはどういうことなんだろう?と思っています。弾き語りを始めて1年経つ時にたまたま指定された日にちが4月11日だったというだけで日にちのこだわりだけかもしれませんが。それがなかったら、もしかしたらやめていたかもしれません。
でも411というナンバーがちょこちょこやって来て、今はあまり意味がわかりませんが、死ぬ前に「ああ、だから411だったのか・・」と腑に落ちたいというのがちょっとした夢です。笑
mueという旅は、紆余曲折ありますが、愛を知る旅、統合の旅、だったと思っています。
人を愛することで目覚め、挫折し、そして自分から離れ・・そこから自分を正直に見つめ、許し、自分自身に還っていくような・・そんな流れを感じています。
人生の流れの中には、精神科看護師の仕事がありました。
精神科での仕事は本当に楽しく、自分らしく存在することができて、そのことにものすごい感謝をしていました。
私は居場所をもらっていたんだと思います。どんな私でもそこにいさせてもらえたのです。
患者さんも職員もさりげないスペースがあって、安心して無理しないでいると、面白いこと、ありえないことがやって来て、気づいたら笑っているのです。
だから、その愛情が音楽に含まれていきました。
『宝探し』が一番今の自分でそのまま歌える曲です。
嫌だと思うことには宝物がたくさん詰まっているので、その中に宝を探していきたいなという気持ちを乗せました。
人にはそう思えるけど自分に厳しくなってしまうことがあるけど、自分のぐちゃぐちゃや喋れなさが音楽になっているのだなと思うと、それこそが私自身であり、うまく喋れないことは悪いことではないのかな、とも思えるようになった。
人に見せていた天使の私と、(自分にも)隠していた悪魔の私はちょっとづつ仲良くなり、分離は溶け・・
そうすると、私は大きな一つの丸になったけれど、それはなんとなく綺麗でつまらない感じがして。
私は怒りで色々失敗したと思っていました。そこに蓋をしてコントロール下に置いていました。
でも、その怒りこそが私で、愛だ、と気づいた時があったのです。
それを許していないのは、私だけでした。
そしたら、それを封印しなくても、行ったり来たり遊んでいいんじゃないかなって。
そしたら、さらに自由になって、私は悪魔になって遊ぶことも許されました。
もう隠す必要はありません。だって、それも私だもん。
ただ、昔の私と違うことは、それに支配されないし、人を感じられるようになったということです。
さあ、本当の自分で新しい創造をしていこう。
何が起こるのかワクワクしておこう。
2012年『ありのままというチャレンジ』
2013年『宇宙から見たらどんなことだったまるでチリのようじゃない?』
2014年『その形から飛び出せ』
2015年『なんにもないになる』
2016年『さあ、どこへ行こうか?』
2017年『この新しい星で一緒に遊ぼう。』
2018年『私の好きな。』
2019年『その先の歌』
2020年『ふたたび出会う。』
2021年『大きなひとつの丸の中で、行ったり来たり。』
・・きっと、もっと書きたいことがあって下書きにしていたけど・・不完全でも流そう。
全部伝えなくても、たぶん大丈夫。
20年のmueというひとつの創造、ありがとう。バイバイ。